偽装請負と準委任契約

ほう、を日常に。『評論サークルSORA』です。

最近ある保険会社にシステムエンジニアとして赴いたのですが、そこで目にした契約は「準委任契約」でした。請負契約や準委任契約で働く人が、その現場には多くいました。これを次々回コミケのネタにしようと思っています。

さて、準委任契約は、お客が専門知識や経験を有する自営業者に何かを「お任せ」するという契約ということのようです。委任契約という用語が一般的に使われますが、これは会社の取締役に経営を任せたり、法律行為をするために弁護士に任せたりする契約です。法律行為以外のことを任せるから委任契約なのでしょう。

しかし、ここで問題があります。

誰かのために働く、雇われて働く、労働力を時間単位で提供する、という場合に用いられるのが労働契約です。労働契約を結ぶ労働者は、労働契約法、労働基準法、最低賃金法などで保護されています。東京都の場合1時間888円未満の低い賃金で雇うことは違法です。また、よほどの理由がないかぎり解雇は違法です。1週間に40時間を超えて働かせようとするときは、労使協定が必要です。会社の仕事や、通勤中にけがをすれば、労働災害として労災保険の給付を受けられます。弱い労働者を護るため、さまざまな規制があるのです。

ところが、準委任契約では、自営業者との契約であるため、何時間働かせても一見違法ではなく、賃金に当たる金銭を安くしても一見違法ではありません。実際には労働力の提供であるのに、労働契約を結ぶと高くつくことから「フリーランスのエンジニア」「新しい生き方」などと称して、労働契約でない「準委任契約」というていを整えようとしているわけです。

請負契約である場合は、何かのモノを完成させることを約束します。完成させればよいので、いつ、どこで仕事をしてもかまわないはずです。準委任の場合も、労働時間や仕事の方法は「お任せ」であるはずです。しかしながらあの会社では、正社員や契約・派遣社員と同じ仕事の方法を強いられているのに、労働契約ではないという。契約と実態が異なる、違法な仕事の現場でした。

さて、こういう仕事に当たってしまったとき、働く人はどんな手段を執ればよいでしょうか。次回のブログで考えます。